学福ぶろぐ

  1. HOME

    >>

  2. 学福ぶろぐ一覧

    >>

  3. お弁当最後の日

2022.2.2

お弁当最後の日

3年生は本日から自宅学習に入りました。  昨日が自宅学習前最後の登校だったので、「お弁当最後の日」になった生徒が多いと思います。  中学時代はほとんどの皆さんが給食でしが、高校に入学し、お弁当を持って登校するようになりました。はじめは違和感があったのかもしれませんが、日が経つにつれてそれが当たり前の光景になってきたと思います。朝、家を出るときにお弁当を持ち、お昼休みにそれを食べます。空のお弁当箱を持ち帰れば、また翌朝にはお弁当がいつものようにできている。そんな高校生活を送ってきたのがほとんどだと思います。私もそうでした。  しかし、毎日お弁当を作る方は大変です。夕食後にお弁当の下ごしらえをして、翌朝は5時に起床。栄養面と彩りを考えながら、お弁当を作り、さらに朝食の準備をしている母親の姿を目にしたことがあると思います。それなのに、これまでお弁当を作ってくれた方に「ごちそうさま」、「ありがとう」の言葉を一言も口にしていない生徒もいるのではないでしょうか。  ちょうど3年前、私は3年生の担任でした。普段、お昼休みに教室を訪れることはありませんが、お弁当最後の日に教室に行ってみました。すると、ある女子生徒がお弁当の入った袋の中にあった手紙のようなものを見つけた様子で、それを持って廊下に飛び出していってしまいました。  数分後、教室へ戻ってきた彼女は赤い目をしながら、一口一口、味わいながらお弁当を口にしている姿が印象的でした。  実は、「お弁当最後の日」は、皆さんたち以上に保護者の方にとって、特別な日だそうです。ここ何年かに渡り、PTAの係として、役員や委員(保護者)の方と関わらせていただいたなかで、お弁当の話題はことあるごとに出てきました。なかでも、3年生の男子生徒の母親は、「高校に入学してから、毎日お弁当を作ることがとても大変だと感じていました。でも、卒業後に関東の大学へ進学することが決まってからは、お弁当を作ってあげられる日があと何日あるのかと数えては、日に日に寂しくなっています。」とおっしゃっていたことを思い出します。  「お弁当最後の日」は作る側も、作ってもらう側も大切にしなければならない日なのかもしれません。この日は、皆さんが食べるお弁当の中にも「3年間、お弁当を残さず食べてくれて、ありがとう」なんてメッセージが入っているかもしれませんね。  そんなメッセージがあってもなくても、家に帰って、空のお弁当を出すときに、皆さんの方から、「3年間、美味しいお弁当を作ってくれて、ありがとう」の一言を添えてください。照れくさい人は、お弁当袋にメッセージカードを入れておくのもよいでしょう。  私の高校時代には、そんなことを考えたこともなかったので、多分皆さんも同じことだと思います。だからこそ、あえてここで言わせてください。  1月31日は、「お弁当最後の日!」ですよ!(ちなみに今年度は2月1日でした。) 引用文献 実務選択コース 3学年通信 2022年第9号 「七転八起」 TKPコラム by:つきじ